site-custom1@カスタマイズ方法
※書かれている行数(○行目)は目安です。
★カテゴリのリンク先を記事数件表示にする場合
(※通常は カテゴリ>記事リスト>個別記事 と表示されます。)
HTMLから以下の赤字部分を削除して下さい。
★INDEXのサイドバーにも月別リストを表示させる場合
→「site-custom1_sc」「site-custom1_ss」ではデフォルトです
以下のボックス内のテキストをコピーし、HTMLの210行目の<!-- カテゴリ終了 --> の直後に貼り付けます。
★プロフィールをカラム1(記事が表示される方)に表示させる場合
→「site-custom1_sc」「site-custom1_ss」ではデフォルトです
まずhtmlの221行目の <!-- プロフィール開始 --> から <!-- プロフィール終了 --> までを削除します。次に以下のボックス内のテキストをコピーし、HTMLの55行目の <!-- 更新履歴終了 --> か、65行目の <!-- プラグイン3終了 --> の直後に貼り付けます。
他にも何か「こうしたい!」というものが御座いましたら、お気軽にご質問下さい。
★カテゴリのリンク先を記事数件表示にする場合
(※通常は カテゴリ>記事リスト>個別記事 と表示されます。)
HTMLから以下の赤字部分を削除して下さい。
<!--category_area--> ★70行目
<!-- ※カテゴリページ用開始※ -->
:(※この間のソースも全て)
<!-- ※カテゴリページ用終了※ -->
<!--/category_area--> ★83行目
<!--not_index_area--><!--not_category_area--> ★86行目
<!-- ※その他用開始※ -->
:
<!-- ※その他用終了※ -->
<!--/not_category_area--><!--/not_index_area--> ★183行目
★INDEXのサイドバーにも月別リストを表示させる場合
→「site-custom1_sc」「site-custom1_ss」ではデフォルトです
以下のボックス内のテキストをコピーし、HTMLの210行目の<!-- カテゴリ終了 --> の直後に貼り付けます。
<!-- 月別リスト開始 -->
<h2 class="arc-monthly">Monthly</h2>
<ul>
<!--archive--><li><a href="<%archive_link>" title="「<%archive_year>年<%archive_month>月」の記事一覧"><%archive_year>-<%archive_month> (<%archive_count>)</a></li><!--/archive-->
</ul>
<!-- 月別リスト終了 -->
★プロフィールをカラム1(記事が表示される方)に表示させる場合
→「site-custom1_sc」「site-custom1_ss」ではデフォルトです
まずhtmlの221行目の <!-- プロフィール開始 --> から <!-- プロフィール終了 --> までを削除します。次に以下のボックス内のテキストをコピーし、HTMLの55行目の <!-- 更新履歴終了 --> か、65行目の <!-- プラグイン3終了 --> の直後に貼り付けます。
<!-- プロフィール開始 -->
<div class="section">
<h2 class="entry-header">! Profile</h2>
<div class="entry-body">
<p>Author:<%author_name><br /><%introduction2><br />
<a href="<%url>?xml" title="RSS">RSS 1.0</a> / <a href="http://validator.w3.org/check?uri=referer" title="HTML 4.01 Validator">HTML 4.01</a> / <a href="http://feedvalidator.org/check.cgi?url=<%url>?xml" title="RSS Feed Validator">RSS FEED</a></p>
</div>
</div>
<!-- プロフィール終了 -->
他にも何か「こうしたい!」というものが御座いましたら、お気軽にご質問下さい。
site-custom1@css修正
IEのpaddingが倍になってしまう呪い、もといバグに引っかかっておりました…。3/24以前にダウンロードされた方は、お手数ですが再度ダウンロードされるか以下の部分を修正して下さい。
レイアウト用ブロックのカラム1とカラム2を以下に差し替え
/* カラム1 */
div#primary-column {
float : right;
overflow:hidden;
width : 540px;
}
/* カラム2 */
div#secondary-column {
float : left;
overflow:hidden;
width : 220px; /* IE用、ボーダー+左右パディング含む */
margin-right : 20px;
voice-family : "\"}\""; /* 以下をIE5で無効化 */
voice-family : inherit; /* 以下をIE5で無効化 */
width : 200px; /* 通常用 */
}
html>body div#secondary-column {
width : 200px; /* Opera用 */
}
ご迷惑をおかけし申し訳御座いません…。宜しくお願い致します。
レイアウト用ブロックのカラム1とカラム2を以下に差し替え
/* カラム1 */
div#primary-column {
float : right;
overflow:hidden;
width : 540px;
}
/* カラム2 */
div#secondary-column {
float : left;
overflow:hidden;
width : 220px; /* IE用、ボーダー+左右パディング含む */
margin-right : 20px;
voice-family : "\"}\""; /* 以下をIE5で無効化 */
voice-family : inherit; /* 以下をIE5で無効化 */
width : 200px; /* 通常用 */
}
html>body div#secondary-column {
width : 200px; /* Opera用 */
}
ご迷惑をおかけし申し訳御座いません…。宜しくお願い致します。
site-custom1@詳細・説明等
※たまに改定・追記する可能性があります。他に何かご質問等御座いましたら、ご意見・質問用記事またはメールよりお願い致します。
site-custom1シリーズ共通
site-custom1
!meromero park等のブログパーツの表示がおかしい場合
cssの以下の部分を削って頂くと解消されるかもです…。
※2008/5/14以降は、この記述は消去されています。
site-custom1_sc,ss
site-custom1シリーズ共通
- コメント機能=有り、トラックバック機能=無しです。必要な方はお手数ですがご自分でカスタマイズをお願い致します。
- カテゴリ別は記事リスト>個別記事、月別は記事数件が直に表示されます。記事リストの件数は環境設定の変更>記事の設定で変更できます。
- INDEXには最新記事リスト等の他、カテゴリ3に設定したプラグインが表示されます。サイトの説明等を表示する場合、フリーエリアの使用をお勧めします。
- 記事中にきちんと表示される画像の幅は最大520pxです。それ以上になると画像が切れてしまいます。→ プレビュー
site-custom1
- INDEXのサイドバー(カラム2)にはカテゴリ+リンク+プロフィールが、それ以外のページにはカテゴリ+月別リスト+サーチが表示されます。
- HTML構成(画像)を用意しました。カスタマイズ時のご参考にどうぞ。また、この記事でカスタマイズ方法をいくつか紹介しています。
!meromero park等のブログパーツの表示がおかしい場合
cssの以下の部分を削って頂くと解消されるかもです…。
※2008/5/14以降は、この記述は消去されています。
/* contentプロパティの初期化 */ ★6行目
*:before,
*:after {
content : "";
}
site-custom1_sc,ss
- サイドバー(カラム2)にはカテゴリ+月別リスト+サーチが表示されます。
- プロフィールとリンクはINDEXのカラム1(記事部分)に表示されます。
画像プレビュー
長文プレビュー
長文の表示の見本に、好きなお話(著作権切れ)を転載。…が、長過ぎた。
↓↓↓
セメント樽の中の手紙
葉山嘉樹
松戸与三はセメントあけをやっていた。外の部分は大して目立たなかったけれど、頭の毛と、鼻の下は、セメントで灰色に蔽(おお)われていた。彼は鼻の穴に指を突っ込んで、鉄筋コンクリートのように、鼻毛をしゃちこばらせている、コンクリートを除(と)りたかったのだが一分間に十才ずつ吐き出す、コンクリートミキサーに、間に合わせるためには、とても指を鼻の穴に持って行く間はなかった。
彼は鼻の穴を気にしながら遂々(とうとう)十一時間、――その間に昼飯と三時休みと二度だけ休みがあったんだが、昼の時は腹の空(す)いてる為めに、も一つはミキサーを掃除していて暇がなかったため、遂々(とうとう)鼻にまで手が届かなかった――の間、鼻を掃除しなかった。彼の鼻は石膏(せっこう)細工の鼻のように硬化したようだった。
彼が仕舞(しまい)時分に、ヘトヘトになった手で移した、セメントの樽(たる)から小さな木の箱が出た。
「何だろう?」と彼はちょっと不審に思ったが、そんなものに構って居られなかった。彼はシャヴルで、セメン桝(ます)にセメントを量(はか)り込んだ。そして桝(ます)から舟へセメントを空けると又すぐその樽を空けにかかった。
「だが待てよ。セメント樽から箱が出るって法はねえぞ」
彼は小箱を拾って、腹かけの丼(どんぶり)の中へ投(ほう)り込んだ。箱は軽かった。
「軽い処を見ると、金も入っていねえようだな」
彼は、考える間もなく次の樽を空け、次の桝を量らねばならなかった。
ミキサーはやがて空廻(からまわ)りを始めた。コンクリがすんで終業時間になった。
彼は、ミキサーに引いてあるゴムホースの水で、一(ひ)と先(ま)ず顔や手を洗った。そして弁当箱を首に巻きつけて、一杯飲んで食うことを専門に考えながら、彼の長屋へ帰って行った。発電所は八分通り出来上っていた。夕暗に聳(そび)える恵那山(えなさん)は真っ白に雪を被(かぶ)っていた。汗ばんだ体は、急に凍(こご)えるように冷たさを感じ始めた。彼の通る足下(あしもと)では木曾川の水が白く泡(あわ)を噛(か)んで、吠(ほ)えていた。
「チェッ! やり切れねえなあ、嬶(かかあ)は又腹を膨(ふく)らかしやがったし、……」彼はウヨウヨしている子供のことや、又此寒さを目がけて産(うま)れる子供のことや、滅茶苦茶に産む嬶の事を考えると、全くがっかりしてしまった。
「一円九十銭の日当の中から、日に、五十銭の米を二升食われて、九十銭で着たり、住んだり、箆棒奴(べらぼうめ)! どうして飲めるんだい!」
が、フト彼は丼の中にある小箱の事を思い出した。彼は箱についてるセメントを、ズボンの尻でこすった。
箱には何にも書いてなかった。そのくせ、頑丈(がんじょう)に釘づけしてあった。
「思わせ振りしやがらあ、釘づけなんぞにしやがって」
彼は石の上へ箱を打(ぶ)っ付けた。が、壊われなかったので、此の世の中でも踏みつぶす気になって、自棄(やけ)に踏みつけた。
彼が拾った小箱の中からは、ボロに包んだ紙切れが出た。それにはこう書いてあった。
――私はNセメント会社の、セメント袋を縫う女工です。私の恋人は破砕器(クラッシャー)へ石を入れることを仕事にしていました。そして十月の七日の朝、大きな石を入れる時に、その石と一緒に、クラッシャーの中へ嵌(はま)りました。
仲間の人たちは、助け出そうとしましたけれど、水の中へ溺(おぼ)れるように、石の下へ私の恋人は沈んで行きました。そして、石と恋人の体とは砕け合って、赤い細い石になって、ベルトの上へ落ちました。ベルトは粉砕筒(ふんさいとう)へ入って行きました。そこで鋼鉄の弾丸と一緒になって、細(こまか)く細く、はげしい音に呪(のろい)の声を叫びながら、砕かれました。そうして焼かれて、立派にセメントとなりました。
骨も、肉も、魂も、粉々になりました。私の恋人の一切はセメントになってしまいました。残ったものはこの仕事着のボロ許(ばか)りです。私は恋人を入れる袋を縫っています。
私の恋人はセメントになりました。私はその次の日、この手紙を書いて此樽の中へ、そうと仕舞い込みました。
あなたは労働者ですか、あなたが労働者だったら、私を可哀相(かわいそう)だと思って、お返事下さい。
此樽の中のセメントは何に使われましたでしょうか、私はそれが知りとう御座います。
私の恋人は幾樽のセメントになったでしょうか、そしてどんなに方々へ使われるのでしょうか。あなたは左官屋さんですか、それとも建築屋さんですか。
私は私の恋人が、劇場の廊下になったり、大きな邸宅の塀(へい)になったりするのを見るに忍びません。ですけれどそれをどうして私に止めることができましょう! あなたが、若し労働者だったら、此セメントを、そんな処に使わないで下さい。
いいえ、ようございます、どんな処にでも使って下さい。私の恋人は、どんな処に埋められても、その処々によってきっといい事をします。構いませんわ、あの人は気象(きしょう)の確(しっ)かりした人ですから、きっとそれ相当な働きをしますわ。
あの人は優(やさ)しい、いい人でしたわ。そして確かりした男らしい人でしたわ。未(ま)だ若うございました。二十六になった許(ばか)りでした。あの人はどんなに私を可愛がって呉れたか知れませんでした。それだのに、私はあの人に経帷布(きょうかたびら)を着せる代りに、セメント袋を着せているのですわ! あの人は棺(かん)に入らないで回転窯(かいてんがま)の中へ入ってしまいましたわ。
私はどうして、あの人を送って行きましょう。あの人は西へも東へも、遠くにも近くにも葬(ほうむ)られているのですもの。
あなたが、若(も)し労働者だったら、私にお返事下さいね。その代り、私の恋人の着ていた仕事着の裂(きれ)を、あなたに上げます。この手紙を包んであるのがそうなのですよ。この裂には石の粉と、あの人の汗とが浸(し)み込んでいるのですよ。あの人が、この裂の仕事着で、どんなに固く私を抱いて呉れたことでしょう。
お願いですからね。此セメントを使った月日と、それから委(くわ)しい所書と、どんな場所へ使ったかと、それにあなたのお名前も、御迷惑でなかったら、是非々々お知らせ下さいね。あなたも御用心なさいませ。さようなら。
松戸与三は、湧(わ)きかえるような、子供たちの騒ぎを身の廻りに覚えた。
彼は手紙の終りにある住所と名前を見ながら、茶碗に注いであった酒をぐっと一息に呻(あお)った。
「へべれけに酔っ払いてえなあ。そうして何もかも打(ぶ)ち壊して見てえなあ」と怒鳴った。
「へべれけになって暴(あば)れられて堪(たま)るもんですか、子供たちをどうします」
細君がそう云った。
彼は、細君の大きな腹の中に七人目の子供を見た。
(大正十五年一月)
↓↓↓
セメント樽の中の手紙
葉山嘉樹
松戸与三はセメントあけをやっていた。外の部分は大して目立たなかったけれど、頭の毛と、鼻の下は、セメントで灰色に蔽(おお)われていた。彼は鼻の穴に指を突っ込んで、鉄筋コンクリートのように、鼻毛をしゃちこばらせている、コンクリートを除(と)りたかったのだが一分間に十才ずつ吐き出す、コンクリートミキサーに、間に合わせるためには、とても指を鼻の穴に持って行く間はなかった。
彼は鼻の穴を気にしながら遂々(とうとう)十一時間、――その間に昼飯と三時休みと二度だけ休みがあったんだが、昼の時は腹の空(す)いてる為めに、も一つはミキサーを掃除していて暇がなかったため、遂々(とうとう)鼻にまで手が届かなかった――の間、鼻を掃除しなかった。彼の鼻は石膏(せっこう)細工の鼻のように硬化したようだった。
彼が仕舞(しまい)時分に、ヘトヘトになった手で移した、セメントの樽(たる)から小さな木の箱が出た。
「何だろう?」と彼はちょっと不審に思ったが、そんなものに構って居られなかった。彼はシャヴルで、セメン桝(ます)にセメントを量(はか)り込んだ。そして桝(ます)から舟へセメントを空けると又すぐその樽を空けにかかった。
「だが待てよ。セメント樽から箱が出るって法はねえぞ」
彼は小箱を拾って、腹かけの丼(どんぶり)の中へ投(ほう)り込んだ。箱は軽かった。
「軽い処を見ると、金も入っていねえようだな」
彼は、考える間もなく次の樽を空け、次の桝を量らねばならなかった。
ミキサーはやがて空廻(からまわ)りを始めた。コンクリがすんで終業時間になった。
彼は、ミキサーに引いてあるゴムホースの水で、一(ひ)と先(ま)ず顔や手を洗った。そして弁当箱を首に巻きつけて、一杯飲んで食うことを専門に考えながら、彼の長屋へ帰って行った。発電所は八分通り出来上っていた。夕暗に聳(そび)える恵那山(えなさん)は真っ白に雪を被(かぶ)っていた。汗ばんだ体は、急に凍(こご)えるように冷たさを感じ始めた。彼の通る足下(あしもと)では木曾川の水が白く泡(あわ)を噛(か)んで、吠(ほ)えていた。
「チェッ! やり切れねえなあ、嬶(かかあ)は又腹を膨(ふく)らかしやがったし、……」彼はウヨウヨしている子供のことや、又此寒さを目がけて産(うま)れる子供のことや、滅茶苦茶に産む嬶の事を考えると、全くがっかりしてしまった。
「一円九十銭の日当の中から、日に、五十銭の米を二升食われて、九十銭で着たり、住んだり、箆棒奴(べらぼうめ)! どうして飲めるんだい!」
が、フト彼は丼の中にある小箱の事を思い出した。彼は箱についてるセメントを、ズボンの尻でこすった。
箱には何にも書いてなかった。そのくせ、頑丈(がんじょう)に釘づけしてあった。
「思わせ振りしやがらあ、釘づけなんぞにしやがって」
彼は石の上へ箱を打(ぶ)っ付けた。が、壊われなかったので、此の世の中でも踏みつぶす気になって、自棄(やけ)に踏みつけた。
彼が拾った小箱の中からは、ボロに包んだ紙切れが出た。それにはこう書いてあった。
――私はNセメント会社の、セメント袋を縫う女工です。私の恋人は破砕器(クラッシャー)へ石を入れることを仕事にしていました。そして十月の七日の朝、大きな石を入れる時に、その石と一緒に、クラッシャーの中へ嵌(はま)りました。
仲間の人たちは、助け出そうとしましたけれど、水の中へ溺(おぼ)れるように、石の下へ私の恋人は沈んで行きました。そして、石と恋人の体とは砕け合って、赤い細い石になって、ベルトの上へ落ちました。ベルトは粉砕筒(ふんさいとう)へ入って行きました。そこで鋼鉄の弾丸と一緒になって、細(こまか)く細く、はげしい音に呪(のろい)の声を叫びながら、砕かれました。そうして焼かれて、立派にセメントとなりました。
骨も、肉も、魂も、粉々になりました。私の恋人の一切はセメントになってしまいました。残ったものはこの仕事着のボロ許(ばか)りです。私は恋人を入れる袋を縫っています。
私の恋人はセメントになりました。私はその次の日、この手紙を書いて此樽の中へ、そうと仕舞い込みました。
あなたは労働者ですか、あなたが労働者だったら、私を可哀相(かわいそう)だと思って、お返事下さい。
此樽の中のセメントは何に使われましたでしょうか、私はそれが知りとう御座います。
私の恋人は幾樽のセメントになったでしょうか、そしてどんなに方々へ使われるのでしょうか。あなたは左官屋さんですか、それとも建築屋さんですか。
私は私の恋人が、劇場の廊下になったり、大きな邸宅の塀(へい)になったりするのを見るに忍びません。ですけれどそれをどうして私に止めることができましょう! あなたが、若し労働者だったら、此セメントを、そんな処に使わないで下さい。
いいえ、ようございます、どんな処にでも使って下さい。私の恋人は、どんな処に埋められても、その処々によってきっといい事をします。構いませんわ、あの人は気象(きしょう)の確(しっ)かりした人ですから、きっとそれ相当な働きをしますわ。
あの人は優(やさ)しい、いい人でしたわ。そして確かりした男らしい人でしたわ。未(ま)だ若うございました。二十六になった許(ばか)りでした。あの人はどんなに私を可愛がって呉れたか知れませんでした。それだのに、私はあの人に経帷布(きょうかたびら)を着せる代りに、セメント袋を着せているのですわ! あの人は棺(かん)に入らないで回転窯(かいてんがま)の中へ入ってしまいましたわ。
私はどうして、あの人を送って行きましょう。あの人は西へも東へも、遠くにも近くにも葬(ほうむ)られているのですもの。
あなたが、若(も)し労働者だったら、私にお返事下さいね。その代り、私の恋人の着ていた仕事着の裂(きれ)を、あなたに上げます。この手紙を包んであるのがそうなのですよ。この裂には石の粉と、あの人の汗とが浸(し)み込んでいるのですよ。あの人が、この裂の仕事着で、どんなに固く私を抱いて呉れたことでしょう。
お願いですからね。此セメントを使った月日と、それから委(くわ)しい所書と、どんな場所へ使ったかと、それにあなたのお名前も、御迷惑でなかったら、是非々々お知らせ下さいね。あなたも御用心なさいませ。さようなら。
松戸与三は、湧(わ)きかえるような、子供たちの騒ぎを身の廻りに覚えた。
彼は手紙の終りにある住所と名前を見ながら、茶碗に注いであった酒をぐっと一息に呻(あお)った。
「へべれけに酔っ払いてえなあ。そうして何もかも打(ぶ)ち壊して見てえなあ」と怒鳴った。
「へべれけになって暴(あば)れられて堪(たま)るもんですか、子供たちをどうします」
細君がそう云った。
彼は、細君の大きな腹の中に七人目の子供を見た。
(大正十五年一月)
